寝る前にスマホを見るのをやめました。それだけのことが、まさかボードゲームのインストを変えることになるとは思っていませんでした。
読書をはじめたきっかけは単純で、「寝る1時間前は液晶画面を見ない方がいい」という話を目にしたことです。
「じゃあその1時間、何をしよう・・・」そう考えたときに思いついたのが読書でした。
最初はブログに役立ちそうな本から読み始めました。書き方とかSNSの発信とか。そのうち「もっとうまく伝えられたら」と思うようになって、話し方・聞き方の本に手を伸ばしました。そこから伝え方、教え方へと興味が広がっていって、気づいたらインストのことを考えながら本を読んでいました。
ボードゲームと直接関係ない本がほとんどだったけど、1年読み続けたら意外な場所で結果が出ました。
読書で学んだことをインストに反映してSNSに投稿したら、500リポスト・10万インプレッション・600ブックマーク。

こんなにも反応がもらえるなんて、思っていませんでした。
この記事では、どんな本を読んでいたのか、そこから何を学んでインストにどう活かしたのかを、まとめて書いていこうと思います。
「本を読んでもどうせ変わらない」と思っている人にも、ちょっと読んでみてほしい内容になっています。
読んでいたのはこんな本
1年間で読んだ本は、ボードゲームに直接関係するものよりも、「人に伝える・教える・書く」系のジャンルが中心です。

最初から目的があって選んでいたわけじゃなくて、読んでいるうちに自然とそっちに偏っていった感じです。
ざっくり分けると、こんなジャンルになります。
●聞き方・話し方・教え方・伝え方
●書き方・SNS
●ゲーム・ボードゲーム関連
聞き方・話し方・教え方・伝え方
コミュニケーション系で何か読みたいな、というところから始まりました。ボードゲームのインストや正体隠匿ゲームで使えることがあればいいなという感じです。
書き方・SNS
ブログをやっていくうえで、書き方も何かしら学んでみた方がいいかなと思ったのがきっかけです。そこから、SNSでの発信についても気になりはじめて、読み始めました。
ゲーム・ボードゲーム関連・その他
このジャンルは単純に興味があって、知識を深めたいという気持ちで読みました。
【インスト・説明力】に効いた本と学び
直接インストとは関係ない本がほとんどでしたが、ルールの説明をするうえで「何を伝えればいいのか」「何から伝えればいいのか」「逆に話さない方がいいことは何か」といったことを学べた気がしています。
「分かりやすい表現」の技術

「分かりやすい」って何だろう?明日から使える「分かりやすい表現」の技術を身につけることができる本です。
大前提から詳細への流れを意識する
この本で一番刺さったのが、「大前提の説明を忘れるな」という考え方でした。
説明する側は内容を知りすぎているため、「これは言わなくてもわかるだろう」と無意識に省略してしまいがちです。でも聞き手には、その前提知識がない。「そもそも何を説明しようとしているのか」を最初に伝えるだけで、その後の伝わり方がけっこう変わる気がしています。
流れとしては 「全体図 → 現在地 → 詳細」 が基本みたいで、最初に概要を伝え、説明の途中でも「今はここの話です」と現在地を示す。これだけで聞き手が迷子になりにくくなるんじゃないかなと思っています。
概要が分かっていれば理解しやすい
インストに当てはめると、「このゲームは陣地を取り合うゲームです」という全体像を最初に伝えてから、手番の説明に入る流れになります。
細かいルールより先に「何をするゲームか」が頭に入っていると、その後の説明がすんなり入ってくる気がしています。
説明の技術

この本を読んで最初に驚いたのが、「聞き手はこちらが説明した2割しか理解していない」という話でした。
2割。つまり10項目説明しても、相手の頭に残るのは2つだけ。そう考えると、「全部説明しなきゃ」と焦って詰め込んでいたのが、いかに逆効果だったかが分かった気がしています・・・。
削ることが説明スキルの核心
この本で一番刺さったのは、「削る作業こそが説明スキルの核だ」 という考え方でした。
人の脳は余計な情報を入れたくないようにできているみたいで、遊び方を説明している途中でコンボの話を挟んでも、聞き手には「今は必要ない」と無意識にカットされてしまいます。言いたいことが3つに収まらないなら、まだ削れる要素が残っているサインなんだなと思っています。
もう一つ面白かったのが心理的リアクタンスの話。人は細かく指示されると無意識に抵抗するらしくて、「全部もれなく説明する」より「要点だけ・短く」の方が伝わる。丁寧にやろうとするほど、逆に伝わらなくなる・・・これは読んだときにちょっと衝撃でした。
インストを「削る」前提で組み立てる
この本を読んでからインストの組み立て方を変えてみました。「例外処理は必要になった時に説明する」を優先するようにしています。説明しなくてもいい場合も、意外と多い気がしています。
- ざっくりどんなゲームか(世界観や概要)
- 勝利条件(終了条件)
- 手番にできること(減らせるなら最大3つまで)
この3点だけで最初の手番に入るようにしました。例外ルールは、その場面が来たときに説明する方が断然伝わりやすい気がしています。
同じ確認の質問が減った
以前は何もかも全部説明していたので、「そういや勝利条件なんだっけ?」「最初に何ができるんだっけ?」といった確認が途中で入ることがよくありました。
特に例外処理を削るようにしてから、前半に説明したことの確認が減って、インストにかかる時間も短くなってきた気がしています。
研修セミナー講師を頼まれたら読む本

タイトルだけ見るとボードゲームと関係なさそうですが、インストって要は「短時間のセミナー」だと思っていて。読んでみたら刺さる内容ばかりでした。
一方通行にしない、双方向を意識する
この本で特に意識が変わったのが、「説明は双方向のコミュニケーションだ」 という考え方でした。
読み上げるだけなら説明書で十分で、人が直接説明する意味は、質問に答えられる・速度を調整できる・実演できる、この3つにあると思っています。一方通行で話し続けるだけでは、その意味が活かせていないんですよね。
最初は難しいですが、常に相手の反応を見ることが大切な気がしています。「ここまで大丈夫ですか?」と一言確認するだけでも、インストの質がけっこう変わる気がしています。
「たとえば」の実演を意識的に行う
インストに取り入れたいと思ったのは主に2つです。
疑問形で話すことと、「たとえば」を意識的に使うこと。
「どうやって点数取るんだろうって思いますよね」と言うだけで、一瞬でもコミュニケーションのボールが相手に移る感じがしています。
「たとえば、このようにコマを動かして、その場所の効果を解決することで・・・」と実際にカードやコマを動かしながら実演すると、言葉だけで説明するより伝わりやすい気がしています。
インストは双方向コミュニケーションで行う
インストのために説明書を読み、何を話すか準備をして、準備通りに一言一句間違わないように言う。ちゃんとやろうとするほど、一方通行になりがちな気がしています。
そんなに緊張せずに、インスト自体を場のコミュニケーションだと思って、双方向で会話している感覚でやるようになってきました。
【SNS・発信力】に効いた本と学び
せっかくX(旧Twitter)もやっているんだから、バズってみたいなぁという気持ちから、SNS関連の本を読み始めました。
いくつか紹介していきます。
デジタル時代の基礎知識 SNSマーケティング第2版

「いいね!」やコメントを増やしたい、SNSの使い分けを知りたいといった基本中の基本から、図解つきで丁寧に説明されている本でした。
「その要素が必要なのか」といった考え方やノウハウを、体系的に学べた気がしています。
バズる投稿には5つの共通点があった
この本で最初に整理されたのが、コンテンツ作りの5大要素でした。
タイムリー・親しみやすい・共感できる・役に立つ・ユーザー参加型の5つです。バズっている投稿を見返すと、だいたいこのどれかに当てはまっていました。「なんとなく反応が良かった」が言語化できた瞬間で、ちょっとスッキリした記憶があります。
ただ、ユーザー参加型の「問いかけ」は注意が必要みたいで、答えにくい問いかけは無視されやすいそうです。答えるのに文字数がかかる・人に知られたくない内容・すぐに連想しにくいものはNGだと。意外と難しいなと感じましたが、「ユーザーが答えやすいか」を先に考えるのが大事な気がしています。
小さなバズを起こすことはできた
この5大要素を意識して作ったのが「ボードゲーマービンゴ」の投稿です。実際にビンゴをしてもらうことで参加している感を出し、「他の人はどうなんだろう?」「私と同じボードゲームが多いね」と共感を狙い、丸をつけやすくして参加しやすい形にしました。
結果としては、ボードゲームの配置が絶妙で丸はたくさんつくのにビンゴにならないと、プチバズりになりました。ボードゲーム関連の企業が独自のオリジナルビンゴを作ってくれたりもして、少しは話題を提供できたのかなと思っています。
詳しい内容はこちらにまとめています。
短く伝える技術、短文力で仕事とコミュニケーションが変わる!

X(旧Twitter)は文字数が決まっているので、「もっと短く、もっと伝わる文章を書きたい」と思って手に取った本でした。
短さより「読ませる」を先に考える
この本で意外だったのが、「短くすればいい」わけではないという話でした。
「遅刻しそうでした」より「目覚めたら、いつもなら家を出ている時間でした」の方が続きを読んでもらえる可能性が高いそうで。短い文章でもイメージを作れるかどうかが、読まれるかどうかを決める気がしています。
文章のリズムも大切みたいで、短い結論から入り、補足を重ねながら徐々に重くしていく抑揚が読みやすさを生むそうです。「、」で延々とつなぐより「。」で区切った方が、テンポよく読める気がしています。
リツイートされやすい内容も明確で、役に立つ・早い情報・感情を揺さぶるの3つだそうです。この3つは他のSNS本にも共通して出てきた内容だったので、わりと普遍的なことなんだろうなと思っています。
「皆さん」より「あなた」
「皆さん」より「あなた」の方が、読み手が自分ごととして受け取りやすくなる気がしています。
ポストするときには「皆さんはどうしていますか?」と書きたくなりますが、「あなたはどうしていますか?」にするように意識するようになりました。
【ゲーム・ボードゲーム関連】がボードゲームに与えた影響
このジャンルだけは直接ボードゲームに関係する本です。
ボードゲームで社会が変わる 遊戯するケアへ

ボードゲーム関連の本を探していて見つけた1冊でした。著者の与那覇潤さんがうつの療養中にボードゲームに救われた経験をもとに書かれていて、「なぜボードゲームは人を助けるのか」という問いに向き合った内容になっています。
インストは「その人が何を求めているか」で変わる
この本で一番刺さったのが、インストに関する視点でした。
遊ぶ人が「勝ちたい」のか「楽しみたい」のかによって、説明の内容や優先順位は変わってくる気がしています。説明書をそのまま読み上げるだけでは、その人に合ったインストにはならないなぁと。
「個別のケア」が重要だという言葉は、今まで読んできた伝え方の本と同じ結論でした。何冊読んでも同じところに辿り着くんだなと思った記憶があります。
もう一つ印象に残ったのが「ノットフォーミー」という考え方です。「つまらない」と言うと全否定になりますが、「私には合わなかった」と言えばお互いの好みを尊重できますよね。ボードゲーム界隈ではよく言われたりするので知っている方も多いかもしれませんが、改めて言葉として整理されると、ちょっと気持ちが楽になりました。
100%全員に刺さるものはない
ゲームを紹介する発信でも「これが好きな人向け」という文脈を添えることが増えました。全員に刺さらなくていい、合う人に届けばいいという気持ちになれたのは、この本の影響が大きかった気がしています。
「面白いよ」だけで終わっていた紹介が、「こういう楽しみ方が好きな人にはハマると思う」という伝え方に変わってきました。押しつけではなく、選択肢を渡す感覚です。
ボードゲーム教育

ゲームは悪いものという先入観を崩してくれる1冊でした。脳トレブームやマイクラのプログラミング教育など、ゲームが学びに繋がった事例から始まり、ボードゲームで育てられる力を具体的なタイトルとともに紹介している本です。
ボードゲームには「育てられる力」が具体的にある
この本で興味深かったのは、ボードゲームごとに鍛えられる力が整理されている点でした。
聴く力・質問する力・協力する力・判断力・対話する力など、コミュニケーションに直結するものが多く、子どもの成長にどう繋がるのかが具体的に書かれていて面白かったです。
また「ゲームを通じて学ぶ」ことへの考え方も整理されていて、「面白いと思って遊んでいたら、気づけば学んでいた」という方向性が理想だという話は、他に読んだゲーム関連の本と同じ結論でした。
ボ育て・ボド育
最近「ボ育て」や「ボド育」という言葉を目にするようになりました。ボードゲームを子どもの教育に活かす考え方で、この本はその具体的な中身を教えてくれた気がしています。
ゲームは悪いもの、という先入観はまだ根強いですが、脳トレと考えたり、三国無双から歴史好きになったり、桃鉄で都道府県を覚えたりと、悪い話ばかりではないなと思っています。マイクラが想像力やプログラミング入門として遊ばれているというのも、最近よく聞きますよね。
ただ、「〇〇の練習になりそう」と渡すより、「面白そう」と思って遊び始め、気づいたら何かが身についていたという流れが理想な気がしていて。目的を前面に出しすぎると、途端に遊びではなくなってしまうんですよね。
子どもとボードゲームを遊ぶ機会がある方には、参考になる視点が多い一冊だと思います。
3ジャンルに共通していたたった1つの本質
聞き方・話し方・SNS・ゲームデザイン。ジャンルはバラバラでも、何冊も読んでいくうちにある共通点に気づきました。
どの本も、同じことを言っていた気がしています。
「相手のことを考えているか」
それだけでした。
「相手視点」がすべて。
6歳の子どもに説明するときと、30歳の大人に説明するときでは、使う言葉が変わります。麻雀が好きな人とペットが好きな人では、同じゲームを紹介するにしても刺さる例え話が違う気がしています。
様々な構成やテクニックは確かに役立ちますが、それはあくまでベースの話で。最終的には相手に合わせてアレンジしないと、型通りなだけで伝わらないこともある気がしています。
それから、情報はシンプルな方が伝わるというのも、どの本を読んでも共通していた話でした。わかりやすさって才能じゃなくて、削る・整理する・順番を考えるといった技術で補える部分が大きいんだろうなと思っています。
実際に起きた変化
読書で学んだことを、実際にSNSの投稿へ落とし込むようにしました。意識したのは「削る」「相手視点」「シンプルに伝える」の3つです。本で読んだことをそのまま試してみた感じです。
結果として、インストに関する発信でブックマークが増えました。数字で言うと、500リポスト・10万インプレッション・600ブックマークを超えた投稿も出てきました。

自分でもびっくりしました・・・。
なぜ伸びたのかを振り返ると、同じ悩みを持っている人が多かったこと、「わかりやすさ」を意識した発信になっていたことが大きかったのかなと思っています。読書前の自分の投稿と見比べると、構成も言葉の選び方もけっこう変わっていました。
まとめ・続けてみて思うこと
何かを得よう、変わろうと思って1冊読んでも、全てを実践することはできないんですよね。それができるなら学校のテストは毎回満点が取れるはずで、そうじゃないのは誰でも知っています。
それでも、少しは意識は変わると思っています。
読んだ後は「このインストちょっと詰め込みかな」「この投稿、相手視点になってるかな?」と気にかけるようになりました。気づけるようになると、少しずつ修正できます。失敗するときもあるけど、意識して、実践して、修正する。その繰り返しが積み上がって、半年・1年で少しは形になってきた感覚があります。
似たジャンルの本を何冊か読むと「どの本にも書いてあること」が見えてくるんですよね。それが本当に重要なことなんだろうなぁと思っています。
うまく使えていない学びも、まだたくさんあります。それでも、続けていればどこかで活きる瞬間がある気がしていて。そう思いながら、これからも読み続けて何かしら実践につなげていくつもりです。
何か気になった本があれば、ぜひ読んでみてください。





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